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約200年ぶりの退位 [感想]

平成も今日が最後。

天皇の退位は1817年の光格天皇以来とのことです(日本経済新聞2019年4月30日「退位  明治以降初めて」)。


前回退位された 光格天皇 というお方ですが、強い君主意識と皇血意識を持ち、朝儀や祭祀を再興復活させて、天皇と朝廷の権威を強化させた天皇でした(藤田覚著「幕末の天皇」、同「幕末から維新へ」29~48頁参照)。

天明7年(1787年)11月に挙行した大嘗祭を10世紀の貞観式・延喜式の形に復古させたり、中断したり、略式で祭られていた 新嘗祭を、御所内に神嘉殿を新造して祭ることにしたり、

御所が天明8年(1788年)の大火で焼失した際には、幕府と掛け合い、紫宸殿と清涼殿を平安時代の内裏と同じ規模で幕府に再建させたりしています。

加えて、嘉暦3年(1328年)以来となる伊勢神宮内宮外宮への奉納を実現されたり、幕府と交渉して380年ぶりに岩清水八幡宮臨時祭と賀茂神社臨時際を再興された天皇です。


余り知られていないと思いますが、天皇と朝廷の権力強化、幕末維新期の尊王思想や皇国観に強い影響を与えた、政治力を持った天皇でした。

「今回の天皇の退位は、光格天皇を習い、天皇家が政治権力の強化を図ろうとしているのではないか」という意見を述べている人は見かけませんでした。そんなことを言っても全く相手にされないというほど、象徴天皇制が広く社会に定着しているからなのでしょうか。


今回の天皇の退位は、天皇の退位等に関する皇室典範特例法 第2条の「天皇は、この法律の施行の日限り、退位し、皇嗣が、直ちに即位する。」を根拠としています。特別法で手当てをしています。

同法第1条では、

「この法律は、天皇陛下が、昭和六十四年一月七日の御即位以来二十八年を超える長期にわたり、国事行為のほか、全国各地への御訪問、被災地のお見舞いをはじめとする象徴としての公的な御活動に精励してこられた中、八十三歳と御高齢になられ、今後これらの御活動を天皇として自ら続けられることが困難となることを深く案じておられること、これに対し、国民は、御高齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下のお気持ちを理解し、これに共感していること、さらに、齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下のお気持ちを理解し、これに共感していること、さらに、皇嗣である皇太子殿下は、五十七歳となられ、これまで国事行為の臨時代行等の御公務に長期にわたり精励されておられることという現下の状況に鑑み、皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第四条の規定の特例として、天皇陛下の退位及び皇嗣の即位を実現するとともに、天皇陛下の退位後の地位その他の退位に伴い必要となる事項を定めるものとする。

と立法趣旨を記しています。

例外中の例外ということをくどいほど述べていますね。

数えてみたら、第1条は 393字もあり、しかも一文。





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心理的虐待と暴力行為等処罰法 [困惑]

児童虐待防止法2条4号は、

保護者による、

児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、

児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同等の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼうもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を言う。)

その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を言うこと

を児童虐待の一類型として定義しています。


この児童虐待防止法2条4号の児童虐待を「心理的虐待」と言います。

どのような行為が、この心理的虐待に該当するかについて、

・ ことばによる脅かし、脅迫など。

・ 子どもを無視したり、拒否的な態度を示すことなど。

・ 子どもの自尊心を傷つけるような言動など。

・ 他のきょうだいとは著しく差別的な扱いをする。

・子どもの面前で配偶者やその家族などに対し暴力をふるう。

など

という行為が該当すると言われています(厚労省作成「児童虐待の手引き」第1章 子ども虐待の援助に関する基本事項 1. 虐待とは何か(2)  子ども虐待の定義 参照)。



前回のブログで引用した、朝日新聞デジタルの記事(平成31年(2019年)3月14日児童虐待の被害、過去最多1394人  うち36人死亡」)では、

昨年、警察が摘発した児童虐待事件は 1380件で、事件化が難しい心理的虐待は摘発数の2.5%  だった

と報じていましたが、そんな細かなこと誰も覚えていませんよね。


記事からは「心理的虐待が事件化が難しいこと」、「心理的虐待による警察の摘発件数が、摘発件数の総数1380件の40分の1の 35件 程度であること」ことを読み取ることができますが、

どうな罪名で心理的虐待が検挙されているのかは記事からは分かりません。


予想としては、脅迫罪、強要罪、あるいは、監禁罪 といった犯罪ではないかと思われるのではないかと思いますが、どうなのでしょうか。


その答えは警察庁生活安全局少年課が3月14日に発表した平成30年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」の16頁(「第3  児童虐待」「3 検挙状況等」「(3)  態様別の検挙状況」」)に掲載されています。


昨年1年間の心理的虐待での検挙件数は総数が 35 件 で、その内訳となる検挙罪名ですが、

1番は、 暴力行為等  28件

2番以下は、   強要 3件、脅迫  2件、監禁 2件

ということでした。


暴力行為等とは、暴力行為等処罰法のことです。この法律は、大正末に多発した博徒等の集団的暴力行為に対処すため制定された法律で、集団的・常習的な暴行・脅迫・器物損壊・面会強請・銃砲刀剣による加重傷害などを処罰するものです(条文はe-Gov「暴力行為等処罰ニ関する法律」参照) 。


下の表は、「平成30年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」の16頁(「第3  児童虐待」「3 検挙状況等」「(3)  態様別の検挙状況」」)のうち、「身体的虐待」と「心理的虐待」の箇所を抜き出したものですが、「身体的虐待」の方にも、「暴力行為等」による検挙が 平成30年では 3件 であるとなっています。

「身体的虐待」の「暴力行為等」と「心理的虐待」の「暴力行為等」は別々にカウントされています。「心理的虐待」の「暴力行為等」の検挙件数は「身体的虐待」のそれとは別のものであることになります。

心理的虐待-暴力行為等処罰に関する法律違反.jpg

暴力行為等による心理的虐待での検挙が、いつ頃からされているのかについても調べてみました。平成15年以前は分かりませんでしたが、それ以降については分かりました(心理的虐待-罪名別検挙件数.xlsx)。


その結果ですが、心理的虐待による暴力行為等による検挙は、平成22年以前はなく、

平成23年    1件

平成24年    6件

平成25年  12件 

平成26年    2件

平成27年    7件

平成28年  21件

平成29年  36件

平成30年  28件 

という結果でした。平成28年以降、積極的に活用されていることが分かります。


他の罪名を含め、罪名別の心理的虐待による検挙件数をグラフ化していみると下表のようになりました。

心理的虐待-検挙件数推移.jpg


心的外傷(PTSD)が傷害罪になるとことは最判により10年前に決せられています。

もし、心的外傷となるような虐待であれば、傷害罪(ないし暴力行為等)に該当する 身体的虐待 と分類されてしまうのではないでしょうか。
「暴力行為等処罰に関する法律違反」で検挙される 心理的虐待 とは、どんな被疑事実で、逮捕勾留されたり、検察官に送致されたりするのでしょう。
いろいろ調べてはみたのですが、分かりませんでした。
 
ギブアップです。知っている人教えてください。

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事件は現場で起きているのか [感想]



新聞各紙がその発表内容を当日には報道していましたが、今では 朝日新聞デジタルの記事(「児童虐待の被害、過去最多1394人 うち36人死亡」)しか読むことができる記事は見当たらないようです。


朝日の記事を読んでみると、

⑴   昨年一年間の全国の警察が摘発した児童虐待事件は 1380件。

事件として親や養親らを摘発した件数の約8割は身体的虐待で、傷害と暴行容疑が大半を占めた。強制わいせつなど性的虐待は前年比33・7%増の226件。事件化が難しい心理的虐待は摘発数の2・5%にとどまった。

⑵  全国の警察が昨年に児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは過去最多の8万252人。児相に通告した虐待で最も多いのは、言葉による脅しや無視など子どもの心を傷つける心理的虐待で、約7割を占める5万7434人(前年比23・7%増)。うち、子どもの前で配偶者らを暴行したり罵倒したりする「面前DV」が約6割の3万5944人。

ということを報じてきます。

⑴の 児童虐待事件 1380件は、「平成30年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」15頁の「第2  児童虐待」「3  検挙状況(1)  概況」のところを報じたものです。

平成30年では、児童虐待事件の検挙総数が 1380件あり、その内訳が 身体的虐待 1095件、性的虐待 226件、怠慢・拒否24件、心理的虐待35件 であることを説明しています。

⑵の警察から児童相談所への通告件数が 8万0252件であったとの箇所は、平成30年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」15頁の「第2  児童虐待」「1  通告児童数」のところを説明したものです。

平成30年における、警察から児童相談所への通告件数は 8万0262件で、その内訳が 身体的虐待 14,836件、性的虐待 260件、怠慢・拒否 7,722件、心理的虐待 57,434件(うち「面前DV」 35,944件) であったこととなります。

記事だと読みとばしてしまいますが、

                   児相通告件数       検挙件数

身体的虐待     14,836件           1,380件   

性的虐待            260件               266件

怠慢・拒否      7,722件                 24件

心理的虐待     57,434件                35件

 

 

※ 朝日新聞デジタルの記事では「検挙」のことを「摘発」と言い換えています。

京都産業大学社会安全・警察学研究所著作発行の「児童福祉に携わるひとのための「警察が分かる」ハンドブック68頁では「検挙」について「警察が被疑者を特定して、刑事訴訟法に基づく処分(逮捕又は送致)をすることを意味します。被疑者を逮捕したときは逮捕の時点、逮捕しないときは必要な捜査を終えて(その者の犯行であることを明らか にするのに必要な証拠の収集をし、書類を整えて)事件を検察官に送致(告訴・告発事件の場合は送付した時点で「検挙した」ことになります。」と説明がされていますが、この説明が一番正確であるように思います。

(下表は平成30年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」15頁を抜粋したもの)

20頁ー.jpg


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児童相談所への児童虐待の通告件数増加の要因 [検討]

「児童相談所の虐待相談の件数が 過去最多を更新した」と、毎年8月末に恒例行事のごとく報道されています(日経新聞の2018年8月30日の「児童虐待対応13万件、27年連続で増加 2017年度」)。

昨年ですと、厚労省が公表した「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第14次報告)、平成29年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数及び平成29年度「居住実態が把握できない児童」に関する調査結果」のうちの「平成29年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数」が元ネタとなっています。

ところで、厚労省は、「虐待相談対応件数」という用語を用いていますが、その用語の定義が見当たりません。「相談対応件数」と言うのは、児童相談所が、児童虐待防止第6条第1項の、虐待通告を受けた件数のことを言っているものと思われるのですが、あえて、「虐待相談対応件数」などというヘンテコな表現を使っているようにしか思えません。

(「虐待相談対応件数」と「児童虐待通告件数」が別物であるかもしれませんので、いちおう検討をしてみました。

埼玉県は「児童虐待の状況」を公表しています。それには、さいたま市分を含んだ県内の児童相談所への通告件数が、平成28年度は11,639件、平成29年度は13,393件であると記載されています。厚労省が作成している「平成29年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>」の2頁目の「児童相談所での児童虐待相談対応件数(対前年度比較、都道府県別)」には、埼玉県とさいたま市の虐待相談対応件数がそれぞれ掲載されています。平成28年度の虐待相談件数は、埼玉県内の児童相談所では 9,343件、さいたま市では 2,271件となっていますので、平成28年度における埼玉県とさいたま市の虐待相談対応件数の合計数は 11,614件ということになります。平成29年度ですと、埼玉県は10,439件、さいたま市は2,656件ですので、その合計である 13,095件が 虐待相談件数となります。

この埼玉県の、児童相談所への児童虐待通告件数と、厚労省の埼玉県(さいたま市を含む)の児童相談所における虐待相談対応件数の数は、平成28年度は11,639件と11,614件、平成29年度は 13,393件と 13,095件ということになります。近い数字です。埼玉県が言っている「児童相談所への児童虐待通告件数」と、厚労省が言っている「児童相談所べの児童虐待相談対応件数」とは、同じであろうと推察されます。(この考察が間違っているのであれば、誰かご指摘ください。)


また、報道では、児童相談所の児童虐待相談件数(通告件数)は、前年度比 9.1 %増の 13万3778件(速報値) となったなどと報道されていたりしますが、この報道内容は、厚労省が公表した「平成29年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数<速報値>」の3頁の「児童相談所での虐待相談の経路別件数の推移」(下に同頁を引用)を説明しているものです。

つまり、総数としての児童虐待相談件数は、

平成28年度    122,575件

平成29年度    133,778件

ということなので、児童相談件数の総数が平成29年度は平成28年度に比べ、11,203件 増加し、比率としては 9.1 % 増となるということが記事としていることになります。

また、報道では、「児相に虐待を通告した人や機関は、警察が 6万6055件 で最も多く、前年度比で 1万1千件増えた」などと報道されていますが、これは警察の 

平成28年度の児童虐待相談件数   54,812件

平成29年度の児童虐待相談件数   66,055件

ということなので、警察の相談件数の増加数が 11,243件であることを記事にしていることになります。


この結果は、重大なことだと思っています。と言うのも、警察の通告件数の増加が、児童虐待通告件数を増加させているという結果になっているからです。しかし、誰もその指摘していないようです。


(公表)平成29年度児童虐待対応件数(速報値) 児童相談所での虐待相談の経路別件数の推移.jpg平成29年度 児童相談所での虐待相談の経路別件数の推移.jpg




「児童相談所での虐待相談の経路別件数の推移」を調べてみたところ、平成9年(1997年)以降分であれば径路別件数を確認することができました。下表がその結果を整理したものになります(作表データは径路(平成9年~).xlsx参照)。


児童相談所への虐待通告径路.jpg


「前年度と対比した、警察から児相への通告数の増減数」が、「前年度と対比した、児相への通告総数の増減数」に対して、どの程度の割合になるか作表してみました。下表がそれです。 


平成20年にも総数を上回ったあと、伸びが急落しているようです。


伸び率.jpg





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怖い話 [経験]

数年前、義理の娘に性的虐待をしたとの嫌疑で身柄拘束をされた男性の起訴前弁護事件の受任をしたことがありました。男性は勾留満期で釈放され、事件は不起訴処分で終り、事件処理としては万々歳でした。

しかし、私の心は別でした。

担当検事から不起訴処分通知を受け取り一安心できましたが、事件のことを思い出すと粟立つ思いがします。



男性の勾留状謄本の罪名は 児童福祉法違反。
被疑事実の要旨は、
被疑事実の要旨
被疑者は、養女である〇〇〇〇(当時16歳)が満18歳に満たない児童であることを知りながら、平成〇〇年〇〇月中旬ころ、〇〇県〇〇市〇〇町〇〇〇〇被疑者宅において、同女をして被疑者を相手に性交させ、もって、児童に淫行させる行為をしたものである。
というものでした。「家の中で月の中旬ころに」だなんて、被疑事実の特定はこの程度でよいのかというものでした。被害者供述があいまいなのか、わざと曖昧に見せているのか。

被疑事実の取り調べに当たる警察の方はと言えば、生活安全課の刑事の取調べは、男性に同じことを繰り返し聴いているだけで、検事に「調べました」と言い分けできるように、取り調べをしているかのようでした。

警察が真面目に事件を立件するするつもりであれば、何か、裏がありそうに思えました。

もしかしたら、男性が別の日に性交をしたなどと言い、再逮捕をしてくるのではないだろう?

私はそんな不安(妄想)を抱え、男性との接見のため警察署に出向いていましたが、不安(妄想)と恐れを紛らわせるため、客観的に判断すれば、そんな頻度での接見など不要だったのですが、隔日で接見を続けました。

幸いなことに不安(妄想)は実現せず、思い出だけが残りました。



男性とその妻(娘の実母)から聞き取りした事情を整理すると次のようなことでした。

娘は2か月ほど前から、高校の女友達や彼氏の家に泊まり歩いていて、週に一日くらいしか家に帰ってこなくなった。児童相談所からお嬢さんの件で話があるので来所してほしいという電話があったので、夫婦で児童相談所に出向いた。児童相談所のケースワーカーから、娘を一時保護することになったと言われた。

児童相談所の呼出しから一月ほどした頃、突然、刑事が自宅に来た。警察署への任意同行を求められたので、刑事と一緒に警察署に行ったら警察署で逮捕された。

児童相談所に行ったのは、娘の件で呼ばれて行ったのが初めてのことで、性的虐待については何も質問されていない。警察からも、逮捕前に、事情聴取はされなかった。

児童相談所からの一時保護の通知書は受け取っていない。


「児童相談所の娘の一時保護」と「警察による男性の逮捕」がリンクしていることは間違いありません。

捜査の端緒は、警察による犯罪事実の現認であるのか、あるいは、児童相談所から警察への通告であったのか、どちらが捜査の端緒であったのか、今も不明のままです。情報がないからです。

警察と児童相談所が、連携してたことは間違いないのですが。


私は、今回の件で、男性(義父)と母(実母)が、児童相談所が娘を一時保護した以降、一度も娘と面談できていない現実を体験しました。一時保護に関しては、ちょうど今月1日に、国連こどもの委員会が「日本の第 4、5回合併定期報告書に関する総括所見」(プログ「児相被害を撲滅する会」の日本語抄訳)において、①令状によらないで、子の引き剥がしがされていること、②施設措置された子供たちがその生みの親との接触を維持する権利を剥奪されていること等を指摘していますが、そのような問題があると理解されているようです。

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「国益」という言葉 [感想]

高校の同級生らとの新年会を毎年しています。30人以上も集まり盛況です。


その宴席でのこと。「『国益』という言葉を最近よく聞くが、俺らの高校のころは『国益が何たら』なんて言わなかったよな」という話しが出ました。

酔っぱらいの戯言ですが、何となく気に掛かりました。

新聞雑誌記事横断検索を使って、年度ごとに、タイトルか本文中に「国策」が使われた記事が何本あるかを拾えば簡単に調べることができそうなので確認してみました。


朝日、読売、毎日、産経の四大紙と NHKニュース についてグラフ化したのが下図です。

収録時期が一番古い、朝日新聞でも1984年(昭和59年)8月4日が新聞雑誌記事横断検索の収録開始日なので、グラフは1984年(昭和59年)以降の期間についてのものになります。

「国益」全国紙とNHK.jpg

「国益」という言葉は 30年前は、今ほどは使われていなかったことが分かります。湾岸戦争とか、尖閣とかの紛争が起きると使用頻度が急増するようです。 

各紙(とNHK)の比較ですが、朝日、読売、毎日は 同じ傾向と頻度で、産経は使用頻度が 3紙の2倍で、突出していることが分かります。

また、NHKは 朝読毎よりも抑えぎみ,との傾向があることが読み取れます。


 


グラフデータは「国益」.xlsx ですので参考にしてください。

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給与前払いサービス [はてな?]

株式会社ペイミーが、産業競争力強化法9条の「グレーゾーン解消制度」を使い、同社のサービスが「貸金業には該当しない」ことの回答を金融庁から受けたということです(2018年12月20日付同社のニュースリリース「グレーゾーン解消制度に係る金融庁の回答について」)。


「給与前払いサービス」の現状ですが、利用が急速に広がっているようです(日本経済新聞2017年10月24日「給料『前借りサービス』広がる  非正規社員、財布苦しく」、2018年月5日「フィンテックに規制の壁  「給与前払い」法整備後手に  若者からニーズ、健全な育成課題」) 。


貸金業になるかについては、手数料という形でフィーを取るという前提での照会であれば、金融庁は貸金業には該らないと回答するだろうと思っていましたので、今回の金融庁の回答は予想されたものでした。


私は違うことを意外に思いました。


かつて私も、グレーゾーン解消制度を使い、金融庁と法務省に照会をしてみたことがあります(「NISA…」参照)。

その際、「事業の新規性」を示すことを求められました。

産業力強化法施行規則第6条第1項では「法第9条第1項の規定により新事業活動を実施しようとする者は … 新事業 … 様式第五による照会書…を主務大臣に提出しなければならない。」と規定しています(経済産業省の記入例も参照ください)。

「事業の新規性」を示すようにとの規制所管庁の私への求めは正当なものとなります。なので、脳みそを絞って事業の新規性を捻り出すのに難儀をしました。

   

「前払額の一定割合」とする「給与前借りサービス」も、「申請件数×固定金額(数百円)」とする「給与前借りサービス」も、何年か前から存在し、営業継続がされている「給与前借りサービス」のはずです。

ペイミーの照会では、「事業の新規性」は問題にならなかったのかしらん。

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東京地裁 説明 20181221-20181222 [検討]

東京地裁が、ゴーン氏の勾留延長却下を支持した準抗告審の棄却決定の理由を公表したということです(NHK NEWSWEB 首都圏NEWS WEB 2018年12月21日「東京地裁 勾留却下の理由を公表」)。

「東京地裁は21日、準抗告を退けた理由の要旨を公表し」たとあるので、東京地裁のホームページを見ましたが、新着情報には出ていないようです。

NHKの記事のほか、全国紙ですと、朝日新聞、毎日新聞の記事はすぐに見つけることができたのですが、読売や日経の記事は見当たりません。

新聞雑誌記事検索を使って、キーワードを「東京地裁  説明」、期間を 20181221-20181222として検索してみると、全国紙では、毎日、産経、通信社では、共同 しか記事にしていないようです。


朝日新聞は、朝日新聞GIGITALで「地裁が異例の説明『ゴーン前会長の勾留延長却下は正当』」という記事を21日22時40分に配信しているにもかかわらず、新聞雑誌記事検索ではその記事が見当たりません。

毎日は22日朝刊29頁社会面に「日産:準抗告棄却理由、地裁異例の公表 ゴーン前会長ら勾留延長請求巡り」(全352字)という記事を載せています。ネットの「東京地裁 検察側の準抗告棄却理由、異例の公表 ゴーン前会長ら勾留延長請求巡りとほぼ同じ記事です。

産経は22日朝刊21頁第1社会面に「『捜査経緯を正当に考慮』 東京地裁、準抗告棄却の理由公表」(全255字)を掲載しましたが、記事の最後が少し違っていますが、ネットの「東京地裁、ゴーン容疑者めぐり異例の対応…準抗告の棄却理由公表」とほぼ同じです(あとで、共同の記事とほぼ同じものであることに気付きました。)

また、共同通信社は「東京地裁、異例の棄却理由公表 『捜査経緯、正当に考慮』」という記事全375字の記事を21日に配信しています。ネットの「捜査経緯、正当に評価」の記事に、その上で『その他、検察官はこまごまと論難するが、いずれも理由がない。勾留期間を延長するやむを得ない事由があるとは言えず、勾留延長請求を却下した決定は正当』としている。」という部分を付け加えた記事でした。


東京地裁が公表したということであるのに、読売や日経、時事は 記事にしていないのはどうしてなのでしょう。また、海外では、東京地裁の公表内容についてどう報じられているのでしょう。

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たまたま [感想]

特別背任で再逮捕されてしまったので 意味がなくなってしまいましたが、


ゴーン氏の 勾留延長却下は、「勾留裁判をした裁判官が たまたま意識の高い人に当たったのではないか」との考えを述べる人はいないのでしょうか。


裁判所の組織としての考えが反映されているかのような識者の考えしか出てきません。


検察統計調査の2016年次(16-00-42)、2017年次(17-00-42)をみてみると、勾留延長の却下の件数は  2016年は127件(勾留延長請求の総数62,780件)、2017年だと137件(総数62,721件)。


却下の比率は約0.2%。つまり、500件に1件は却下。

勾留延長の却下は全くないわけではないんですね。






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「報道しない自由」の方が、害悪の垂れ流しがないだけ ましか [驚き]

〇 藤田郵便課長   おはようございます。郵便課長の藤田でございます。今日はよろしく お願いいたします。

   最初に、昨日、総務省は郵便配達を平日に限定する方向で検討しているといった一部 報道がありました件で、あらかじめ当方の見解を申し上げたいと思います。

   当委員会において、郵便サービスの将来にわたる安定的な提供に向けた方策について 幅広い議論を始めていただいたところでございます。ご案内のとおり、報道にあるよう な土曜配達廃止等の方向性で検討に入ったという事実はございません。総務省としまし ては、郵便を取り巻く社会環境の変化を踏まえ、より国民・利用者のニーズに合ったよ りよい郵便サービスが今後とも提供されることが重要と考えておりまして、委員会で丁寧な議論が行われますことを期待しているところでございます。

   以上でございます。

引用した文書は、平成30年9月13日に開催された 情報通信審議会 郵政政策部会 郵便局活性化委員会(第10回)の議事録の劈頭において、同委員会事務局となっている 総務省情報流通行政局の 藤田清太郎郵便課長 が 新聞報道の内容を打ち消している発言部分です。

打ち消した新聞報道ですが、朝日新聞の平成30年9月12日の「土曜の郵便配達、廃止を検討 総務省、人手不足で」ということになるようです。

9月13日当日の、第10回の郵便局活性化委員会の 議事録 を読んでみても、土曜の郵便配達を取り止めることについての議論などされていません。日本郵便が土曜の郵便配達を取り止める要望していることを示す資料も見当たりません。

せいぜい、株式会社ワーク・ライフバランス 小室 淑恵氏が、「民間企業・郵便局の働き方改革事例 および提言」という資料を使い、再配達を減らす取組みの強化すべきだなどと提言しているだけのようです。小室氏は、土曜日の郵便配達を廃止したらどうかなどと一言も言っていません。

なのに、朝日新聞は、

総務省は手紙やはがきなど郵便物の土曜日の配達をとりやめ、平日のみにする検討に入った。人手不足で配達員の負担が増えているため。年内にも一定の方向性を出す方針、

…情報通信審議会の下部委員会で今後、議論される見込み。

と記事にしていますが、議事録の内容と矛盾しています。


書かされたのであれば仕方がないのかなとも思われますが、委員会が開催され平成30年9月13日の翌日となる同月14日付のSankei Bizの「総務省、郵便局効率化へ有識者会議 土曜配達取りやめなど議論」の方でも、

総務省は13日、郵便局の活性化策や業務効率化を議論する有識者会議を開き、郵便物の土曜配達の取りやめなど郵便法改正が必要となる配達員の負担軽減に向けた取り組みを議論した。日本郵便は、配達員の人件費増加などを背景に高コスト体質が課題だ。今後、総務省は、同法改正も視野に郵便業務の効率化議論を続ける方針だ。

 会議では、日本郵便の働き方改革に2017年から協力している「ワーク・ライフバランス」(東京)社長の小室淑恵氏が、郵便局の業務効率化に向けた論点を提示。週6日以上郵便物を配達することが義務づけられているため土曜の配達が必要となっていることや、約18万のポストと約2万の直営郵便局という拠点の多さなど、働き方改革や業務効率化のために法律上の制約があると指摘した。

と記事にしています。委員会で議論されていないことを、さも議論されたかのように事実を ねじ曲げて伝えて、記事を書かせたということになるようです。


一応、本体の産経新聞の平成30年9月14日の記事も確認してみました。

2つの記事がありますが、東京朝刊2面の703字の記事、「郵便配達、平日のみ検討 総務省 効率化へ法改正視野」の方は、

総務省は、手紙やはがきなど郵便物の土曜日の配達を取りやめ、平日のみにする検討に入る。同省は13日、郵便局の活性化策や業務効率化を議論する有識者会議を開き、土曜配達取りやめなど郵便法改正が必要となる配達員の負担軽減に向けた取り組みを議論した。日本郵便は、配達員の人件費増加などを背景に高コスト体質が課題だ。今後、総務省は、同法改正も視野に郵便業務の効率化議論を本格化させる。

会議では、日本郵便の働き方改革に平成29年から協力している「ワーク・ライフバランス」(東京)社長の小室淑恵氏が、郵便局の業務効率化に向けた論点を提示。郵便法で週6日以上の配達が義務づけられているため土曜配達が必要となっており、全国一律のユニバーサルサービスを維持するため約18万のポストと約2万の直営郵便局を削減しにくく、働き方改革や業務効率化が難しいと指摘した。

というもの。

もう一つの大阪朝刊第2経済での459字の記事、「郵便配達『平日のみ』議論 総務省 業務効率化 法改正も視野」は、

総務省は、手紙やはがきなど郵便物の土曜日の配達を取りやめ、平日のみにする検討に入ることになり、同省は13日、郵便局の活性化策や業務効率化を議論する有識者会議を開催。土曜配達取りやめなど、郵便法改正が必要となる配達員の負担軽減に向けた取り組みを議論した。日本郵便は、配達員の人件費増加などを背景に高コスト体質が課題だ。今後、総務省は、同法改正も視野に郵便業務の効率化議論を本格化させる。

会議では、日本郵便の働き方改革に平成29年から協力している「ワーク・ライフバランス」(東京)社長の小室淑恵氏が、郵便局の業務効率化に向けた論点を提示。

というもので、内容はほとんど同じです。

議事録のどこに、そんなこと書いてあるの?いう記事ですが、こういう記事も誤報というのでしょうか。


それだけではありません。

グーグルで「郵便配達」「赤字」で検索してみると、ほかにもおかしい記事が見つかります。



「毎年200億円の赤字になる」。日本郵便は16日の総務省の有識者委員会で、同日要望した「週5日、4日以内」という郵便配達に関する制度見直しがない場合、毎年巨額の赤字が積み上がるという試算を公表した。

と記事になっています。 

平成30年11月16日開催された第12回の議事録はまだ公開されていませんが、情報通信審議会 郵政政策部会 郵便局活性化委員会において日本郵政が提出している資料(資料3「郵便事業の課題について」)に目を通しても、土曜配達を続けると、毎年200億の赤字を垂れ流すことになるなんてこと、どこにも書かれてなどいません。


平成30年12月7日の日経新聞の「郵便配達、土曜休止で収支600億円改善見通し」の記事では、

日本郵便は7日、普通郵便の土曜配達休止などの制度改正が実現した場合、収支が年600億円改善するとの見通しを明らかにした。総務省の有識者委員会で試算を示した。

ということだそうです。

平成30年12月7日に開催された第13回の 情報通信審議会 郵政政策部会 郵便局活性化委員会 で日本郵政が収支が年600億円改善するという試算を示したということだそうだが、それは 資料2 別紙1 になるようです。


どうして、年600億の収支改善が図られることになるのか、根拠は明らかではありませんが、そのような図にはなっています。

それよりも、配達を週5から週4に減らしても、また、同じように、赤字になってしまうということなので、その時には、配達回数を週4回から週3回にでもするというのでしょうか。そんなことになっては困りますね。

郵便事業の収支見通.jpg



ところで、日本郵政株式会社の小方憲治常務執行役は、半年前の、平成30年5月17日の第6回 情報通信審議会 郵政政策部会 郵便局活性化委員会で、日本郵政が平成30年5月15日に発表した「日本郵政グループ中期経営計画2020」についての概要の説明をされています。


日本郵政の「12 2020年度の利益見通し」(下の3番目の図)について、小方常務執行役は、

この厳しい経営環境のもとで、そこにグラフがございますが、 一番左側の2017年度の計画に対しまして、実は2017年度はいろいろな特殊な要因も重なりまして、4,600億円の利益を上げさせていただきました。ただ、この中の特殊要因を除きますと、実力という意味では大体4,000億円程度、計画どおりと いうところかなと思われます。それに対しましてこの3年間で、その右にちょっと書いてございますが、郵便物は着実に減少し、賃金単価が上昇し、低金利の中で、国債等の 利息収入は減ってまいります。それによりまして大体3,700億円ぐらい、自然体で すと利益が減るわけですが、これを打ち返すべく、そこに書いてございますような収益 拡大あるいはコスト削減を行っていって、3年後の2020年度には4,100億円程 度プラスアルファという、このプラスアルファが成長投資等によって上増しをできれば ということを考えております。


と言ってみえました。

郵便事業を担う 日本郵便 については、2020年には、利益を伸長し 650億円 の黒字を見込んでいると言っていたことになります。

黒字なのに、土曜日の配達を取り止めて、週4回の配達にするなどと言い出すとは、どういう了見なのでしょう。

て言うか、制度改正した際には収支改善が+600となる試算って どうなのよですね。


表紙.jpg



郵便.jpg


2020年利益見通.jpg



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