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集団訴訟プラットフォーム 「enjin」のチャレンジ [感想]

10日ほど前に、集団訴訟プラットフォーム「enjin」への無料登録を勧誘する FAXDM が送られてきました。

ファックスには、

集団訴訟プラットフォーム「enjin」とは?

詐欺や少額被害、労働問題、医療問題などの被害者の方々が先生のお力を求めて集まる、集団訴訟サイトです。サービス開始1ヶ月で既に 約 5,400名以上のユーザー登録と約 40億円 の被害額(自己申告) での登録がありました。enjinは「全ての被害者が救われる社会を」実現することを目指しています。

との説明に続けて、被害額が億を超える訴訟案件が何件もあって、数百人もの多くの弁護士が参加していることを表した図が掲載されていました(下がFAXDMのキャプチャー画面)。


enjin.jpg



ファックスには「無料会員登録のご案内」と書かれていますが、スタートアップ企業の紹介などを配信するメディアである TechCrunch Japan に掲載されている、Wakako Mukoharatさんの「集団訴訟をプロジェクト化して支援する『enjin』公開、運営会社は6000万円を資金調達」(2018年5月21日付)との記事には次のようなくだりがあります。


現在、enjinでは無料でサービスを公開しているが、今後、登録した弁護士からシステム利用料や広告料の形で費用を受ける予定だという(弁護士法上、事件ごとの紹介料という形は取れないため。)


どんなビジネスモデルなのだろうかと思いましたが、結局は「なーんだ」でした。


「enjin」のホームページのQ&A では、

Q  サイト利用料はかかりますか?

A  全て無料でご利用できます。現在は、広告サービスなどもご提供しておりません。  


Q  将来的に有料のサービスを検討していますか? 

A  検討はしておりますが、当面は無料でご提供する予定です。有料のサービスをご提供する上では、日弁連や関係当局に確認のうえ勧めますので、ご安心ください。

と書かれています。「費用を払ってもらう」とは触れられていません。


「enjin」は「500 Startups」というベンチャーファンドから5000万円の出資を受けているということなので、将来性は高く評価されていることでしょう。弁護士ドットコムに続いて、ぜひ、成功させてもらいたいものですね。

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京都新聞は、愛知県警記者クラブの加盟社でしたか ? [感想]

   昨日7日(土)の中日新聞朝刊県内版で、(前回のブログで触れた) 児童買春で逮捕された県警一課の警部補が、児童ポルノ法違反で簡裁で罰金50万円の略式命令に処せられたのちに、愛知県警から停職6ケ月の懲戒処分を受けたことを報じていました。

「児童買春の警部補を懲戒」というタイトルを含め、12字×20行のベタ記事の扱いで、麻原彰晃の処刑のニュースのため、扱いを県内版での扱いにしたのだろうと思いました。

多少時間が出来たので、インターネットで検索してみたところ、日経新聞、毎日新聞、産経新聞、京都新聞、中京テレビとCBC が記事配信をしていることが分かりましたが、中日新聞や、朝日新聞、読売新聞、共同通信が配信する記事が見当たりません。記事の扱いがどうなっているのかが気になったので、いつものように、新聞雑誌記事検索 で確認してみました。


検索期間は「2018年7月6日から7月8日まで」の3日、表示媒体は「全て」として、検索キーワードを「愛知県警 停職」として検索してみても、

朝日新聞の 2018年7月7日名古屋朝刊33頁 3社会(全264字)「児童買春の疑い、警部補停職処分  愛知県警  【愛知】」

という記事しか見つかりません。

検索キーワードが細かすぎるのかもしれません。検索キーワードを「停職」だけとして再度検索してみました。そうしたところ、記事は32件ありました。ただ、愛知県警の警部ません補の件とは無関係なものも含まれている可能性が大ですから、検索結果一覧画面で、32件の記事のタイトルに目を通して記事の選別をしました。

その結果ですが、先の朝日新聞の記事のほかに、

読売新聞 の2018年7月7日 中部朝刊27頁(全308字)「児童買春  警部補罰金  停職6か月処分=愛知」

という記事と、

毎日新聞の 2018年7月7日 地方版/愛知 27頁 (全299字)「懲戒処分: 15歳買春警部補、停職6カ月 /愛知」

という記事の二つの記事が見つかりました。

  

なお、朝日新聞と読売新聞の記事はインターネット上に掲載していませんが、毎日新聞の記事は掲載されているので閲読が可能です。

   

おかしな話しですが、インターネット上には、産経新聞が配信している記事(2018年7月6日「児童買春容疑で罰金の略式命令、警部補停職6カ月の処分」)、京都新聞が配信している記事(2018年7月7日「15歳買春で警部補に罰金、停職『18歳未満と知っていた』」)を見つけることができますが、新聞雑誌記事横断検索上では、産経新聞、京都新聞が配信する記事を見つけることができません。

さらに驚いたことに、産経新聞と京都新聞の記事を見比べてみたところ、記事のタイトルが違うだけで、本文部分は一字一句違いません。


産経新聞も京都新聞も共同通信社の加盟社なので、共同通信が配信した記事のタイトルだけを付け替えて、自社の記事であるかようにして報道しているのではないかと考えて、共同通信が 6か月の停職となった愛知県警警部補の記事の配信をしているかどうかを新聞雑誌記事横断検索で確認をしてみましたが、共同通信の記事は1件も出てきませんでした。

京都新聞が、愛知県警記者クラブに所属していて、同社の記者が書いた記事が たまたま産経新聞記者の書いた記者と全文一致の記事となってしまったということなのでしょうか。

最後に、私が中日新聞で見た記事を新聞雑誌記事横断検索では見つけることができません。


さらに、既にお気づきのことと思いますが、私が読んだ中日新聞の記事は新聞雑誌記事横断検索では見当たりません。

私が見た中日新聞の記事は、実はインターネット上で、閲覧が可能です(ただし中日プラスに会員登録していただく必要があります。)。

中日新聞プラスの、7月7日の地方版紙面の紙面ビュー の県内版のところに掲載されているからです。新聞雑誌記事横断検索上では見ることができないなんて変です。


新聞社が嫌いな統制がされているのではないかと妄想してしまいます。


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「ほかにはやっていない」と供述 [感想]

今朝の「あさ・チャン!」(TBSテレビ)で、愛知県警捜査1課の警部補が児童買春で逮捕されたというニュースを報じていました。

「捜査手法など知っているだろうに、どうして逮捕さちゃうんだろう」という疑問を抱いて、中日新聞の記事 を読んでみました。


買春した3日の翌日に、少女が交番に相談したことで発覚したとあります。何か変です。少女がハメたにしても、早すぎます。   

各社がどう報じているか目を通してみました。


毎日新聞は、(県警が)「実際に現金を渡したかどうかは明らかにしていない。」と書いています。現金の授受に関心を持っているかの書きぶりです。

サンスポは「県警によると、容疑者は『18歳以上かどうかは確認していない』『ほかにはやっていない』と供述、一部容疑を否認しているという。」と書いています。容疑者は「ほかにやっていない」とも言っているようです。

時事通信は「少女が4日に交番に被害を申告し、発覚した。」と書いています。少女は、交番で「相談」をしたのではなく、「被害申告」したというだったようです。

時事通信の記事を読んで、少しだけ、もやもやが晴れた気がしました。


「買春代金を踏み倒しただけでなく、少女を脅し、怯えた少女が交番に駆け込んだ」という可能性も十分ありそうです。


TBSニュースでは「刈谷署」の名称が画面上で出ていました。逮捕したのは刈谷署のはずなのに、どうしてどこが逮捕したと記事では書いてないのでしょう?


(6/19追加)


6月18日  発表

暴行被疑者の逮捕 【愛知県警察本部】

愛知県刈谷市内において、少女が18歳に満たないと知りながら、みだらな行為をした警察官の男(40歳)を逮捕しました。

と出ていました。逮捕したのは愛知県警本部でした。

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電子内容証明郵便も たらい回し (続き)  [感想]

先月5月2日に出した 電子内容証明郵便 は昨日(6月16日)、「あて所が不明のため」で返送されてきました。


郵便追跡サービスのキャプチャー画像を確認いただけば、本当のことなんだと思っていただけるのではないかと思いますが、電子内容証明夕品は、取扱郵便局に届いた後、配達されることもなく、保管されていただけです。

先月5月7日の時点では「配達予定日: 5月15日」とされて保管状態にありました。5月15日になると、いったん郵便は持ち出された後に、今度は「配達予定日: 6月11日」となり、配達されずに、取扱局での保管状態が続いていました。

郵便追跡サービスの ページでは、「保管」、「持ち出し中」、「配達予定日:5月15日」が、郵便物がいかなる状態にあることを表わしているのか、その説明がまったくありません。仕方がないので、取扱郵便局の集配担当職員に電話を掛けて、「なぜ、ちっとも郵便物が配達もされず、また、返送もされないのか」と聞いてみました。「不在届」が相手から出されていることがその理由ではないかとの感想を得ることはできましたが、相手先の個人情報ということではっきりとした回答はもらえませんでした。

   

内国郵便約款の第70条、第71条には、

(あて所配達)

第70条  郵便物は、法令又はこの約款に別段の定めのある場合を除き、そのあて所に配達します。

(受取人不在等の場合の取扱い)

第71条  受取人不在その他の事由によって配達することができない郵便物は、その郵便物の配達を受け持つ事業所又は当社が別に定める事業所の窓口において受取人に交付する方法その他当社が別に定める方法により交付し、又は配達します。

と規定されています。

「当社が別に定める方法」に従った結果が、今回の取り扱いということになるのでしょうが、「当社が別に定める方法」がどのように定めているのかが分かりません。

また、国内郵便約款には、

(閲覧)

第195条 この約款において、当社が別に定めることとしている事項については、当社は閲覧に供します

との規定も定めています。


民営化をしたにもかかわらず、「知らしむべからず、由らしむべし」などということないわけですから、取扱局の集配担当者や、お客様サービス相談センターでも 聞いてみましたが、要領を得た返事をもらえないばかりか、たらい回しの目に遭いました。親方日の丸時代の方が 親切ではなかったかという感想を持ちました。



郵便局には、内国郵便約款を備え付けていますので、備え付けられていた内国約款類などの書類を郵便局で閲覧しましたが、答えとなる規定は見当たりませんでした(なお、私は 内国約款などが郵便局内に備え付けられていることを知りませんでした。今回の件で初めて知りました。)。

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首相官邸が 法曹界を後ろ楯にする法務省に敗れたそうな [感想]

おとといの、「1円企業になぜ5万円 公証人の手数料、撤廃ならず」との平成30年5月18日付経新聞の記事では、株式会社設立時の5万円かかる公証人の定款認証手続は維持されることになったことを口惜しげに報じていました。 


内閣に設置された日本経済再生本部の「法人設立手続オンライン・ワンストップ化検討会」では、公証人による定款認証は廃止という意見が有力だったのですが、法務大臣が平成28年2月27日の大臣会見で「FATFの審査に備え、株式会社の定款認証時に実質支配者を申告させ、公証人に審査させるよう公証人規則を改正する」とぶち上げました。

その後、目にすることができたのは、平成30年3月29日開催の「法人設立手続オンライン・ワンストップ化検討会」(第8回)の資料しかありませんでしたが、法務省が何も資料を提出していなかったことから、頑強な抵抗を続けているのであろうことが推測できてはいました。(ちなみに、第8回の議事要旨が公開されることを心待ちにしていましたが、まだ、議事要旨は公開されていないため、どのようなやりとりがあったのかを確認することは残念ながらできません。)

今年の3月以降、新聞各社がどう報道していたかですが、公証人をキーワードにして朝日新聞DIGITAL で検索してみた結果はこれで、日経新聞ではこれでした。また、YOMIURI ONLINE は コレ、毎日新聞はコレで、産経はコレという結果でした。 

朝日と日経が、他紙と比較するとよく報じていたと言えます。また、今回の顛末について一番早く報じたのは朝日で、報道されたのは、先月4月30日のことでした。3月から4月末は報道管制が敷かれていたかのようです。

その朝日の最初の4月30日の記事ですが、いずれも編集委員の堀篭俊材、小田英史両氏の署名記事で、会社設立「10日→1日」で可能に 簡素化で起業促す」と、「『10日』→『1日』、会社設立を短縮化 直接面談、スマホでOKに 関連法の改正も検討というものです。  

二つの記事を読み比べてみると、『10日』→『1日』、会社設立を短縮化 直接面談、スマホでOKに 関連法の改正も検討」は、会社設立「10日→1日」で可能に 簡素化で起業促す」から、

公証人が全国に約500人で、検察官や裁判官OBが多い。 公証人の平均収入は約3千万円で、うち定款認証の手数料は約900万円を占めるとされる。そのため、「公証人の既得権益を守るためだ」との指摘も出ている。

との内容の箇所と、

政府の未来投資会議の民間議員の金丸恭文フューチャー社長が「起業を促進したいのなら、定款認証という『岩盤規制』はやめるべきだ。定款情報を警察のデータベースと照合した方が犯罪は防げるし、資金洗浄対策として取引口座をつくる銀行からは厳しいチェックを受けている。スマホで顔をみるぐらいにするなら、せめて手数料は下げられるはずだ」と話す。

との箇所を省略しているだけでした。


この朝日の記事では、公証人の平均収入は約3千万円と書いているが、これは手数料収入(売上)のこと。約500人の公証人全体での手数料収入の総額は150億円 ということになるようです。

ちなみに、今日(5月20日)の紙面記事の「公証人、民間採用4人だけ 公募16年、今も検察・裁判官頼み」では、ちゃんと、

〈公証人〉

法務省によると今年3月末時点で、全国300カ所の公証役場で497人が働く。制度上の定員は約670人。定款認証などの手数料収入は全国平均で1人あたり年間約3千万円。この3~7割の金額が経費として支出されているという。定年は70歳。

と、誤解を生じさせない、適切な説明が加えられています。

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朝日新聞記者行動基準 [感想]

朝日新聞は、平成17年(2005年)の 虚偽メモ問題 の反省から、朝日新聞記者行動基準を定めました。

この基準は、

報道や紙面編集に携わる記者が、その仕事をまっとうする上で必要な行動基準を示した。記者の取材のあるべき姿、情報源の明示と秘匿の原則などが示されている。

ということ だそうです


手元にある、朝日新聞社編「事件の取材と報道2012」には、2009年2月6日改定の「朝日新聞記者行動基準」が載っています。それには、

【取材記録】

9.取材相手の発言等の記録・保全はメモを基本とする。補充手段として録音することもある。記者会見など「開かれた場」での発言を除き、録音するにあたっては相手の承諾を得る。

10.ただし、権力の不正や反社会的行為の追及など、その取材に大きな社会的意義があるときは、例外的承諾を得ずに録音することがある。

と書かれています。

少し古いので改訂があるかもしれないので、朝日新聞社のホームページで記者行動基準を探してみました。でも見つかりません。


かつては間違いなく 存在していた ようです。


朝日新聞社のホームページに載っている「お問い合わせ」先に、先ほど電話をして行動基準がどこに掲載されているのか聞いてみたところ、

「現在は ホームページ には掲載されていない」

という返事でした。CSRを高らかに謳ってはいますが、それもこれも底の浅い パフォーマンスなのでしょう。



テレビ朝日は、朝日新聞社のグループ企業ですが別会社です。

テレビ朝日には記者行動基準なぞ 規定していないようです。長期間、取材先の秘密録音を続けていたというとこですが、権力の不正の追及のためで正当化されるんでしょうか。


テレビ朝日の本日未明の記者会見では、秘密録音が倫理違反であったので反省するなんて会社は一言も言っていませんし。

   

そもそも、記者から1年半近くも前から、セクハラ被害の申告を受けていたのに、相手先にセクハラをやめるようクレームを申入れもせず、記者を配転転換するとか、相手との同席はさせないようにすべきでしょう。

そもそも、情報取りのために女性の性を悪用する、そんな職場というか、会社、駄目ダメの超ブラック でしょう。

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福田事務次官に関する報道に係る調査について [感想]

財務省から


が出てきた。


被害にあったとする記者が出てくるかどうかだけで、すぐ勝負が付いてしまうネタへの逆襲なわけだから、勝算ありと踏んでいるのだろう。


新潮社、大丈夫だろうか。





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法人設立時の定款の認証 [感想]

昨年(2017年)6月9日閣議決定の「日本投資戦略2017」(29頁)では、法人設立手続に関し、

法人設立時に利用者がオンライン・ワンストップで処理できるよう、民間クラウドサービスの活用も視野に、定款認証の面前確認や印鑑届出、外部連携API等の在り方を含め、あらゆる観点から官民一体で検討し本年度中に結論を得る。

とされ、それを受けて「法人設立手続オンライン・ワンストップ研究会」という名前の研究会が、昨年(2017年)9月から内閣官房日本経済再生総合事務局において開催されています(第1回検討資料1「法人設立手続オンライン・ワンストップ研究会の開催について」参照、開催日程等はこちら)。


その研究会では、商業登記事務を所管する法務省が規制官庁という位置付けとなっています。

法務省(民事局)は、印鑑届出の提出義務の廃止(第7回の資料3「『法人設立における印鑑届出の義務の廃止』の実現にむけて」)、オンラインで設立登記を24時間以内で処理するよう取組むとし、早々に譲歩をしたようですが、

定款認証に関しては 一歩も譲らず、公証人による定款認証など不要とする、内閣官房(日本経済再生総合事務局)と、は平行線の状態にあるようでした(第6回の日本経済再生総合事務局作成の資料3「定款認証の在り方を含めた合理化(見直し案について)」(下では同資料2頁、4頁、5頁を引用)。


定款認証の在り方を含めた合理化に係る見直し案.jpg



4頁.png



5頁.png




 どう贔屓目にみても、理は 日本経済再生総合事務局 の方にあるように思えました。

研究会で、どのようなやり取りをしているのかを知りたくて、議事要旨の公表を心待ちにしているのですが、平成29年11月28日開催の第4回研究会の議事録は、3ヶ月半を経過した今現在、まだ公表されていません。


公表されるのは「議事要旨」であって、議事録ではありません。要約が載るだけです。

よほど激しいやりとりがされていて、発言者が議事要旨における 発言内容の要約のニュアンスが発言内容とは違っていると しつこく言っていて、議事要旨(案)を肯んじないため、公表が遅れているのでしょう、きっと。

こういうことは、昨年のモリカケ問題の際にも問題となったことでした。議事要旨ではなく、録音反訳にして、誰が、何を言ったのか、逐語の議事録が残るよう改善すべきでしょう。

   


そんなことを思っていたところ、先月28日、

法務省は27日、有識者研究会のとりまとめを公表した。パブリックコメント(意見公募)を経て省令を改正し、年内に施行する。株式会社の設立に必要な公証人による定款認証の手続きで、会社の実質的支配者が反社会的勢力に属していないことを申告させる。

という内容の報道に接しました(日本経済新聞電子版2018年2月28日「暴力団の会社設立禁止  法務省方針 「名義貸し」見極め課題」)。

記事に出てくる研究会とは、今年1月から法務省で3回開催された「株式会社の不正使用防止のための公証人の活用に関する研究会」のことで、5人の有識者が議論をとりまとめたということことのようである。

議事録はないようです。やっつけも甚だしいです。


公証人の定款認証は、持分会社(合同、合資、合同会社)を除いた、株式会社、一般社団法人、一般財団法人、税吏司法新、司法書士法人、行政書士法人、土地家屋調査士法人、社会保険労務士法人、弁護士法人、監査法人、特許業務方新、特定目的会社、相互会社、金融商品会員制法人、信用金庫、信用中央金庫、信用金庫連合会の設立登記の際に必要となります(日本公証人連合会「7-4 定款認証」)  。

その数ですが、平成28年の株式会社の設立登記の件数は 90,405件 です(総務省統計局e-Stat「登記統計2016年」)。

定款の認証の手数料は、公証人手数料令35条で5万円なので、株式会社の定款認証の分で 45億2千万円の手数料が公証人の売上になっていることになります(50,000円×90,405件 =4,520,250,000円)。

   

改正民法では、保証人の意思を公証人が意思確認することになっているため、国会(衆・参とも)の法務委員会では公証人制度に関心が集まっており、結構、議論がされているようです(国会会議録検索システムに「公証人」と入力して検索してみてください。)。公証役場ごとの収支を明らかにさせるようにさせよなどと議員に言われていたりします。

   

法務省のホームページでは「公証制度について」において、公証人について、

公証人は, 職務の執行につき, 嘱託人又は請求をする者より, 手数料、送達に要する料金, 登記手数料, 日当及び旅費を受けることとされており, その額は, 公証人手数料令の定めるところによっています。公証人は, これ以外の報酬は, 名目の如何を問わず, 受け取ってはならないとされています。このように, 公証人は 国から給与や補助金など一切の金銭的給付を受けず, 国が定めた手数料収入によって事務を運営しており, 弁護士, 司法書士,  税理士などと同様に独立の事業者であることから, 手数料制の公務員とも言われています。

と説明をしています。


定款認証を取り上げられると、今までどおりでは制度を運営することができなくなるので、秘策を繰り出したようにも思えます。とても興味深い話題ではないかと思います。


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特商法改正と迷惑FAX [感想]

FAXを使った通信販売の広告規制が、昨年(2017年)12月1日から始まりました(消費者庁HP「平成28年特定商取引法の改正について」参照)。

FAXの広告規制が始まってから2ヶ月が経ちました、私の事務所に来たFAX広告はこの間、1件だけでした。規制の効果が出ているようです。 


今回の特商法の FAX規制 は、迷惑FAX対策の決定版になるのではないかと一瞬、期待しましたが、実は、

一般消費者への 通信販売を目的とするFAX広告を規制している 

だけです。事業者には法律の適用がありません。


「 事業用にお使いいただけると考え、商品(サービス)のお薦めをFAXでさせていただいております」などと言い訳されてしまえば、おしまいです。


(下図は電気通信サービス向上推進協議会安心ファクシミリ推進ワーキンググループ編「2017年12月施行特定商取引法におけるファクシミリオプトイン規制のポイント」3頁から引用したもの。同ポイントで引用されている「特定商取引法に関する法律の施行について」26条について「特定商取引法に関する法律の施行について」の解説参照。)

除外.jpg


事務所に届いた 一件のFAXは、

集客でお悩みの弁護士様

と題し、インターネットを活用したネット集客を勧誘する会社のものでした。

「勇気のある会社だなぁ」と感心したので、会社のホームページを見てみたところ、複数の顧問弁護士の名前が掲載されていました。


この会社も今は、「セーフ」というリーガルオピニオンを貰ってはいても、「本当に大丈夫なのだろうか」と恐る恐るFAXを送信してきているのでしょうが、「大丈夫だった」との情報は当然のこと、速攻で伝播していくことでしょう。そのうち 迷惑FAXは 元と同じになってしまうのでしょう。

   


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アパマンローンとサブリース契約 [感想]

相も変わらず、建築業者が、土地持ちの小金持ちに「お金を借りて、アバートやマンションを建てれば 相続税対策になります。ローン返済は、当社の関連会社で一括借り上げし、家賃保証をさせてもらいますのでローン返済に困ることはありません。」と持ち掛け、その建設業者と親密な関係の、銀行や信金でローンを組ませることが盛んに行われているようです。

サブリース」と呼ばれているやつのことです。銀行などから借入れなしで、アパートやマンションを自己資金だけで建てれることができるお大尽は あまりいません。なので、「サブリース」と言った場合には、語義どおりの「一括借り上げ」ということに加えて、「金融機関からの借入れを加えた建物を建築(し、それを一括借り上げ)する」ことを含んだものとして理解されています。


金融庁は、昨年10月に公表した平成28事務年度金融レポート において、この「サブリース」について触れていました。

正確に言えば、金融庁が触れているのは「サブリース」ではなくて、「アパート・マンションローン」(個人による貸家業向け貸出。以下「アパマンローン」という。)の貸出の増加についてです。

先ほども述べましたが、建築業者によって行われている「サブリース」の大多数は、地主(=家主)が金融機関から建築資金を金融機関から借入れという仕組みをビルトインしたものですから、「サブリース」について触れているのと同じことになります。


金融庁の前年の平成27事務年度金融レポート では、「アパマンローン」、「サブリース」のいずれの用語も使われていません。「アパマンローン」に触れたのは、今回の平成28年の金融レポートが初めてということになるようです。


平成28事務年度金融レボートの本文130頁には下図が掲載されるとともに、次のように記述されています。


融資案件持込み率と経過年数と空室率.jpg



貸家業の特徴

アパマンローンの対象である貸家業(個人向けアパート・マンションの賃貸業)には、①空室率は、築年数の経過とともに上昇する、②賃料水準は、築年数の経過とともに低下し、築後15年経過後を目安に低下傾向は顕著となる、③地域銀行によってバラツキはあるものの、足下の実際の賃貸物件の収支状況は、一定程度が赤字であり、築後15年を経過すると赤字先は更に増加傾向になる、といった特徴が認められた(図表Ⅲ-4-(1)-6)。  


アパマンローンの融資は、建築業者から金融機関への持込みが4分の3だということですので、建築業者が金融機関と組んで営業をしていることが分かります。

そんなことよりも、「家主の賃貸物件の収支は、一定程度が赤字であり、築後15年経過で赤字であるところは増加傾向にある」と金融庁がレボートで指摘していることの方が重大であると言えます。


建築業者が地主(家主)に持参する事業計画書では、経過年数による家賃の減額も、空室が発生することも見込んでいません(私はこれまでに5、6社の事業計画書を見たことがありますが、空室発生を見込んだものは0社、経年による家賃の減価を見込んだものは1社しかありませんでした。)。

それに加え、「サブリースの家賃保証は20年とか、30年続きます」などと 地主(家主)に耳障りのよいことを契約時に言ってサブリース契約を結ばせますが、契約を結べばこっちのものと、何年か経った時点で「今の金額ではサブリース契約を継続できません。契約書にも書いてあります」と言って、家主に保証額の減額を呑ませるのが常道です。

家主の収支が一定程度、赤字になっているのは当然のことだろうと思いました。

むしろ、どれだけの被害が発生しているか、「一定程度」とは 何割ぐらいのことなのかを知りたいと思いました。

わざわざ金融庁が金融レポートで触れてたのは、どこかしこで、金融機関が建築業者と組んで、土地持ちの小金持ちに対して無謀な事業計画に基づきアパマンローンの貸し込みをしていて、目に余る状況にあり、それを喚起させるためのことだろうと考えられます。

なので、「一定程度」とは相当な割合となっているものと予想できます。それが、2割なのか、3割なのか、4割なのか知りたいと思いませんか。




金融レボートでは、経過年数が5年、10年、15年、20年における空室率を載せています。

空室率とは、マンションや貸しビルで空室のある割合のことで、空室数に空室機期間(月数)をかけた数値を、全室数を12倍した数値で割り100をかけることで算出されることになるそうですが、

     5年      2.6 %

   10年      7.1 %

   15年      8.5 %

   20年    11.6 %

ということになるそうです。

経過年数5年、10年15年、20年の時点で、当初の契約時と比べて賃料はどの程度になってしまうのでしょう。そそれが分かれば、経過年数が5年、10年、15年、20年時において家主が受取ることができる賃料が、当初(契約時)と比してどの程度になるかが分かるからです。

しかし、金融レポートでは賃料の減価、つまり賃料水準の方に関しては、「築年数の経過とともに低下し、築後15年経過後を目安に低下傾向は顕著になる」としか触れていません。


アパートやマンションの賃料水準は経過年数によりどうなるのでしょう。

グーグル検索をしてみたところ、三井住友トラスト基礎研究所研究員菅田修氏が作成した2013年1月16日付の「経年劣化が賃料に与える影響とその理由」という論文を見つけるもとができました。


この論文における経過年数ごとの賃料水準の分析は、東京23区の賃貸マンションを対象に、タイプ(2区分)×成約時期(11区分)×築年数(26区分)で区切ったアットホーム株式会社の成約事例データ(階層化データ)を用いて、572本のモデルを構築し、経年が賃料に与える影響を分析したものだということだそうです。

東京23区における賃料水準を「シングル」、「コンパクト」の2種で出していますが概要がわかればよいので、「シングル」、「コンパクト」のうち数値が高い方のものを抜き出してみると、

   5年   100 %

  10年    89 %

  15年    85 %

  20年    83 %   

ということになるになります。

(感想ですが、賃料水準が 20年経過でも8割超を維持しているのは東京23区を対象としてからではないかと思いました。また、名古屋ないしその近郊だと20年経過で当初の8割の賃料では借り手がいないのではないかと思いました。)


これで、家主が受け取る月額賃料総額を100万円としたとき、経過年数5年、10年、15年、20年の賃料総額がいくらになるかを試算できるますので、試算してみると、下のとおりになります。


当初(0年)         1,000,000円

経過年数(  5年)    974,000円 (=1,000,000×(1-0.026)×1.00)   

経過年数(10年)    826,810円 (=1,000,000×(1-0.071)×0.89) 

経過年数(15年)    777,750円 (=1,000,000×(1-0.085)×0.85) 

経過年数(20年)    733,720円 (=1,000,000×(1-0.116)×0.83) 



20年間の事業計画上の受取賃料総額は、240,000,000円。

(=1,000,000円×12ヶ月×20年)


受取賃料総額の試算額は、214,713,600円。

(=1,000,000円×12ヶ月×5年+974,000円×12ヶ月×5年+826,810円×12ヶ月×5年+777,750円×12ヶ月×5年) 


差額は 25,286,400円 と出ましたが、試算での経過年数による賃料の減額が実際よりも小さいのではないかという感想を持ちました。

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