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大阪では 何かが終わった模様 [検討]

大阪手形交換所では手形の決裁高が、平成30年7月は前年同月比87.0%減、8月は前年同月比91.5%減 と急減しています(大阪手形交換所のホームページ、「大阪・全国手形交換所統計」、「大阪手形交換所手形交換高等速報」)。

平成28年3月から交換高(金額)の比率が急増し、2年余り、全国の手形交換高の5割を占めていましたが、本年5月から交換高が急減しており、5、6月の交換高(金額)は全国の3割に、7月は 1割(11.5%) となっています。


対全国比.jpg


  



東京商工リサーチの2018年4月17日付「2017年「手形・でんさい」動向調査」には、

「2016年は特別目的会社(SPC)の活用で急増したとみられるが詳細は判明しない。」

と書いていましたが、「詳細は判明しない」だそうです。

これでは大阪手形交換所で手形交換高(金額)が急増している理由が解明されたとは とてもですが言えません。


手形交換高の急減は、手形1枚の手形交換額が2000万円台から200万円へと戻ったからのようですが(下図参照)、SPC とはどう繋がっているのでしょう。


 

2年あまり、大阪手形交換所の手形交換高が急増していた理由も分からずじまいのうちに、元に戻ってしまったようです。

大阪では何かが終わったことは間違いなさそうですが、終わったのは何なんでしょう。


1枚当り交換高.jpg






(関連ブログ  2017年3月17日「大阪手形交換所の手形交換額がなぜか急増


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問題だと認識していたから、レコーダーは回収しなかった [検討]

   共同通信社の記者が、加計学園幹部が先月5月31日に愛媛県疔で県幹部との面談した際に、非公開だった会議室内に録音状態のICレコーダーを置く不適切な取材をしたとして、けん責の懲戒処分を受けたということだそうです(時事ドットコムニュース2018年6月12日「不適切取材で記者2人処分=共同通信」)。

「応援取材に来ていた大阪社会部の記者が録音を促し、後輩の松山支局記者が従わざるを得ないと考え、レコーダーを室内の椅子において提出。問題だと認識していたため、レコーダーは回収しなかったという。」

と記事には書いてあります。

愛媛県から非公開との説明があったのに、加計学園幹部と県幹部の会話を録音してやろうとして、録音状態の ICサコーダーを置いたのに、「問題だと認識していたため、レコーダーは回収しなかった」とは  どういうことなのでしょう。

愛媛県に録音状態のICレコーダーを発見され、悪事が露見してしまっただけでなく、ICレコーダーは県に押収されてしまっただけなのではないかと思えるのですが。


確認のため、他紙を見比べてみました。

朝日新聞デジタルの記事(2018年6月13日「共同通信の記者、非公開部分録音  加計学園穂愛媛県の面会」)では、

「社会部記者は松山支局記者に録音を促し、支局記者は従わざるを得ないと考え、ICレコーダーを録音状態で会議室の椅子に置いて退席したという。県によるとレコーダーは県職員が見つけ、保管していた。」

となっていました。共同通信社は6月12日に愛媛県庁で記者会見をしていますが、「県職員がICレコーダーを見つけ、保管」しと公表していたのでしょうか。

読売新聞の記事「 2018年6月13日大阪腸管8頁「加計学園  非公開面談  共同記者  不適切取材  録音機置く」)はもっと強烈です。

「報道陣の退出後、県職員がレコーダーを見つけ、所有者を尋ねたが、誰も名乗り出なかったため、所有者不明で保管していた。

同社によると、男性記者から面談内容を録音するよう促され、後輩の女性記者は従わざるを得ないと判断し、レコーダーをいすの上に隠したという。女性記者から申し出があり、社内調査を実施していた。

同社の別の記者1人も録音状態のスマートフォンを会場内に置いていたが、退出後間もなく、所有者を捜していた県職員に名乗り出て、目の前でデータを消去した。この記者については、『置き忘れで、故意に録音したものではない』と判断したという。」

と書いてあります。 もう一人の録音をしようとしていた記者がみえたみたいです。


これが「問題だと認識していたため、レコーダーは回収しなかった」ということになるようです。

共同通信社は、PC遠隔操作事件の際に、記者が不正アクセス防止法違反行為で起訴猶予処分を受けているのに、「真相に迫るための取材行為だった」と、記者の勇み足に優しい報道機関です(J-CASTニュース2013年6月25日「取材なら『不正アクセス』許されるのか  共同・朝日記者送検でネットで疑問の声」)。


今回のICレコーダーによる録音が、単に倫理違反だというだけで、犯罪となるわけではありません。大阪社会部記者に けん責の懲戒処分をしたことすら、共同通信社としては極めて重い処分を記者に貸したということになるのかもしれません。

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統計的に見た 虚偽親告罪 の処理状況 [検討]

  刑法第172条では「人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。」と、虚偽告訴罪の規定を置いています。 

  

この虚偽申告罪の保護法益は、第一次的には国家の審判作用、第二次的には個人的法益に関する罪であるという理解がされていますが、年間、何件ほどが犯罪として認知されていて、何件ほどが起訴されているのでしょう。この機会に調べてみました。


e-Stat で公表された 2006年から2016年までの「検察統計」の「45  罪名別  既済となった事件の被疑者の既済事由及び性別・法人別人員  -自動車等による業務上(重)過失致死傷及び道路交通法等違反被疑事件を除く-」と「37 罪名別  既済となった被疑事件の捜査の端緒別人員  -自動車等による業務上(重)過失致死傷及び道路交通法等違反被疑事件を除く-  」を使い、虚偽告訴罪が 年間何件ほど 起訴されているのか、また、事件として扱われていのか を調べてみました。


まずは、検察庁での処理は、年間 百数十人が虚偽告訴のうち、起訴は数人で、残りは不起訴ということで、起訴されるのは せいぜい 2%、ということにるようです。

(なお、虚偽告訴罪で起訴された数少ない被告が、実刑になっているのか、執行猶予となっているのかは関心のあるところですが、司法統計年報 からは調べようがありません。)

 虚偽告訴.jpg



虚偽告訴罪の認知件数の方は 下表の結果でした。

虚偽告訴、偽証-37捜査の端緒別人員.jpg



虚偽告訴罪は親告罪ではないのに、「検察官に告訴」「司法警察員に告訴」があるのはどうしてなのでしょう。捜査の端緒の分類なので、告発状を提出すべきところ、誤って告訴状を提出したということなのでしょうか。

   


「虚偽告訴罪で告発なんぞしても、糞の蓋にもならない 」という意見の人もいるでしょう。

  

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株式会社(休眠会社)のみなし解散登記 [検討]

来年(2019年)予定の会社法の改正により、民事法務協会の登記情報提供サービスでは、株式会社の代表取締役の住所がなくなることになってしまうようです(法制審議会 会社法制(企業統治等関係)部会第10回会議(平成30年2月14日開催)で取りまとめられた「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案」20、21頁、「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案の補足説明」70、71頁)。

登記所における登記事項証明書の交付請求時も一緒で、もし、株式会社の代表取締役の住所を登記事項証明書に記載してもらいたいのであれば、(登記の附属書類の閲覧の場合と同じように)利害関係を疎明しなさいということになるようです。


登記に記載された代表者の住所に訴状を送達してもらう訴訟を少なからず提起しているので、そんな改正は困ってしまいます。

平成29年4月26日に開催された部会の第1回会議時に、民間委員から、経団連の要望として、部会で検討すべき論点として提案され(「会社法制部会資料1の他に検討すべき論点について」、第8回会議議事録2頁)、それが個人情報の保護(代表者のプライバシーの保護)として結実することとなったようです。


「家を知られて押しかけられたら困る」という気持ちは理解できないではありません。

しかし、企業実態など全くない、法人格を道具として悪用するジャンクが 多く混在するのが、日本の株式会社の登記の実態であるとしたらどうでしょう。私はそうした認識をしています。株式会社の代表者の氏名しか登記しないで済むのであれば、悪用しようとするものにとっては余分な情報を開示させられず、好都合なことになりはしないか、悪い奴を利する利敵行為になるのではないかと思ってしまいます。



日本における株式会社の登記の実態はどういうことになっているのでしょう。ジャンクはどれだけ混入しているのでしょう。

法務省は、平成14年(2002年)を最後に11年間実施していなかった、休眠会社の解散整理を平成26年(2014年)に再開し、それ以降、平成27年(2015年)、平成28年(2016年)、平成29年(2017年)と毎年、行っています(法務省HP「休眠会社・休眠一般法人の整理作業の実施について」)。

株式会社の解散整理の状況は、株式会社登記の実態を知る上での一つの参考資料になるはです。ですが、法務省は休眠会社の解散整理をしたとのアナウンスをしていますが、みなし解散決議をほした法人は何件なのかその結果をホームページ上で公表していません。


共同通信が平成26年(2014年)12月と同27年(2015年)1月に配信した2本の記事が、日経新聞のホームページ上で閲覧できます。

1本は、平成26年(2014年)12月24日付の「休眠会社、毎年整理へ  法務省、犯罪の悪用防止」という記事。要約すると、

・法務省はこれまで5~12年おきだった職権による「みなし解散」を来年度以降は毎年実施する方針を固めた。

・法務省は1974年~2002年、一部の例外を除きおおむね5年に1回、みなし解散の手続きを取った。

・休眠会社の定義が「最後の登記から5年経過」から「12年経過」に変更されたため、上川陽子(当時かつ現在)法相は平成26年(2014年)11月、12年ぶりに公告、法務局は 対象の約8万8千社に通知した。

・ 02年には 約 11万社の休眠会社を確認し、うち8万社がみなし解散となった。

というもの。

もう1本は、「みなし解散」登記後の平成27年(2015年)2月21日付の「休眠7万社、法務省が職権で解散  02年依頼」という記事。

・法務省は平成27年(2015年)1月、休眠会社約7万8千社を「みなし解散」させた。

・前回2002年12月のみなし解散より 約4500社少なかった。(2002年12月は約8万2500社を「みなし解散」させた。

・法務省は昨年(2014年)11月に、登記されている株式会社176万9千社のうち約8万6千社を休眠状態と判断し、官報に公告。

というものでした。


新聞雑誌記事横断検索で「法務省」「みなし解散」「休眠会社」で検索してみたのですが、共同通信の2本の共同通信の記事と読売新聞の平成27年(2015年)1月17日の「休眠企業約8万8000社 法務省  届け出なければ解散」という記事ぐらいしか見当たりません。


いろいろ考えあぐね、法務省の登記統計「商業・法人」の2015年分2016年分に「みなし解散」の統計があるのを見つけました。

各年度の「16-00-34  法務局おらび地方法務局管内別、種類別 株式会社の登記件数」の右端の行が「休眠会社の解散」で、総件数と都道府県別の件数が載っています。

そこには、

平成27年(2015年)   94,961件

平成28年(2016年)   16,223年

と、年ごとの「みなし解散」の登記の件数がなっています。休眠登記件数.xlsx

   

共同通信の記事は、

法務省は 平成27年(2015年)1月に 休眠会社 約7万8千社をみなし解散させた、

法務省は 平成26年(2014年)11月 対象の 約8万8千社に通知した、

というもので、新聞の内容と登記の件数が全く合いません。


「みなし解散」登記の件数より、新聞の件数が 2割弱 少ないことになっています。共同通信の記者がミスをしたのか、役所が誤った内容をリークしたのかですが、統計として後日明らかになるようなことを言うわけないので、記者の取材不足ということなのでしょうか。

  

平成28年(2016年)の「みなし解散」登記は 16,223件ということですが、対象は登記情報が12年以上更新されていない会社がそれだけあるということです。

全体のどれだけが、「みなし解散」を受けていると考えればよいのか。

考えてもよい考えが浮かばないので、株式会社が毎年何社、設立されているのか、株式会社の設立登記の件数を調べてみて、「みなし解散」登記の件数を比べてみることにしてみました。設立登記の件数は、2006年の登記統計を使えるので、平成9年(1997年)から平成28年(2016年)までの件数が分かります。 「みなし解散」登記の方は、平成27年(2015年)と平成28年(2016年)は登記統計からはっきりしているのですが、平成15年(2003年)の分は、共同の記事しか手にできる情報がありません。8万2500件ということにしてみました。


作表した結果は下のとおりとなりました。データは設立登記とみなし解散件数.xlsx


設立登記とみなし解散件数.jpg


平成18年(2006年)の新会社法の施行より、2万件程度だった株式会社の設立が、年間 8万件超 に急増していることがよく分かります。

また、平成27年(2015年)の「みなし解散」登記は、12年以上登記情報の更新がない株式会社を対象にしていたわけで、平成15年以前に設立された株式会社を対象としたものであること、

平成28年(2016年)の「みなし解散」も同じで、平成16年以前に設立された株式会社を対象としたものであったことが分かります。


平成18年以降に設立された株式会社(8万社×12年(平成18年から平成29年の12年間)=96万社)は、「みなし解散」登記の対象ではないことも理解できます。


平成9年(1997年)から平成17年(2005年)までは株式会社の設立は年間2万社であったわけで、平成28年(2016年)の「みなし解散」登記の件数16,233件は 年間に設立される株式会社の約8割の割合になる。8割が休眠だと言えそうだが、その考えが正しいのであれば、株式会社の相当数がジャンクと言えそうです。


どのように考えたらよいのか。

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法人は何社あるという理解が正しいのか [検討]

 国税庁は、誰でも法人番号を調べることできるように「法人番号公表サイト」を開設しています。この法人番号公表サイトを利用して、法人都道府県ごとの株式会社、有限会社、合名・合資・合同会社、その他別の法人を調べることが簡単にできることに気付きました。


下のグラフは、法人番号公表サイトを使い、昨日(平成30年2月16日)現在での、都道府県別に、株式、有限、合名・合資・合同、その他の法人の法人数とそれら法人の合計数を整理し作表したものです。


さすが、東京だけで全体の2割の法人があります。


法人番号公表サイト都道府県別会社数.jpg


都道府県別会社数.xlsx


全国では、株式会社 2,032,435社、有限会社 1,615,874社、合名・合資・合同会社 256,442社、その他(医療法人など) 478,389社という結果で、それらの合計は 4,383,140社 ということになりました。そんな数の、登記が閉鎖されていない現存する法人が存在していることになります。


ところで、国税庁は法人税の申告状況を公表しています。下図は、直近である「平成28年度における法人税等の申告事績」の報道資料である平成28事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要」4頁の一部を引用したものですが、そこでは、昨年(平成29年)6月30日現在で、


法人数が 307万9千法人があり、うち 286万1千法人が法人税申告をしている


という趣旨のことが書かれています。


国税庁 法人数.png


 



法人番号が付与されている 株式、有限、合名合資合同会社は438万社でした。なのに、法人税等の申告事績の方では 法人数が 307万9千法人になっています。


どういうことなのでしょう。法人として存在している以上は、法人税の申告義務は免れることなどできないはずではないかと考えられます(国税庁「法人税地方法人税の申告」、法人税法地方法人税法 参照)。なのに、法人数が307万法人しかないというのは合点がいかない話です。税務署(国税庁)は、法人番号が付いている法人のうちの約3分の1にあたる130万社は、登記はあるものの、企業活動はしておらず、実体がないため、存在自体を否定し、(そんなことが許されるとは思えないが、)統計上も無視しているとしか考えられません。 


法人番号が付いた法人数438万社と、法人税の申告法人の数(307万9千法人)の二者の数がなぜ相違しているのかというだけでも混乱しているわけですが、これに中小企業庁が公表している企業数を加えて考えると訳が分からないことになってしまいます。


中小企業庁が、2年前の平成28年1月29日に公表している、2014年(平成26年)における企業数は、


中小企業   380万9000社

大企業      1万1110社

    合計 382万0000社

というものでした(「中小企業・小規模事業者の数等(2014年7月時点)の集計結果を公表します」)。

全体の382万社は、法人と個人事業主の合計になるわけですが、382万社のうち法人が何社で、個人事業主が何社なのかは調べてみてもよくわかりませんでした。

中小企業庁が平成25年9月に作成している「小規模事業者の現状と課題について」3頁に、2009年(平成21年)時のデータとして、

〇 中小企業の個人事業者は243万者(58%)、会社は178万社(42%)。 

との記述が、また、平成26年4月に作成している「個人事業主を巡る状況と事業承継に係る課題について」の3頁にも、個人事業主が2009年(平成21年)時に、2,425,953人 であったことを記したグラフが掲載されています。

個人事業主は、おおよそ5割程度だとすると、2014年(平成26年)の企業数382万社の内訳は、

個人事業主  191万社

法人     191万社 

ということになりそうですが、法人の191万社という数字は、法人番号が付されている法人438万社の半分にも満たないですし、国税庁が法人税の申告法人数としている307万9千法人よりも大幅に少ない数です。

税務申告をしている法人が 286万1千法人あることは間違いないようですので、それより少ない数字を示している中小企業庁の法人企業数は全く当てにならないものとして、無視すべきものだという理解でよいのでしょう。


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やはり不動産競売事件も激減 [検討]

久しぶりに動産執行の申立てをするため、執行センターに出向いたところ、不動産競売係の島が一つ、無人でした。

公示・閲覧コーナーには一人しか人がいません。  

金融機関とは縁がないため、不動産競売の申立てなど数件しかしたことがありませんでした。そのため不動産競売の動向には関心など持ってませんでしたが、相当減っていることは間違いなさそうです。

裁判所のホームページにアップにされている、平成12年から27年の司法統計(民事・行政事件編「4 民事・行政事件数  事件の種類及び新受,既済,未済  全地方裁判所及び地方裁判所別」)を使い 全国と東京地裁管内と名古屋地裁管内の不動産競売事件(強制執行と担保権実行の合計)の新受件数について年次推移を調べてみました。 

下図は平成12年の不動産競売件数を100%として、年次ごとの不動産競売件数が何%になっているかをグラフとしたものですが、全国、東京地裁、名古屋地裁とも 激減していることが一目です。

不動産競売 推移.jpg


名古屋地裁ですと、平成12年の2,276件が平成27年には2058件に半減。

全国と東京地裁では、

全国は 平成12年の76,852件が 平成27年では 25,402件へと 3分の1 に減っています。

それは東京地裁も同じで、平成12年の6,648件が平成27年には 2,243件と、3分の1です。


平成27年の東京地裁の2,243件は、平成12年の名古屋地裁の不動産競売件数とほぼ同数です。 

その程度しか東京でも事件数がないことに、結構、驚きました。

      

法制審の民事執行部会は、暴力団を不動産競売事件から排除する中間試案原案をまとめたということですが(毎日新聞2017年7月30日「法制審議会:組員ら競売から排除  罰則も…中間試案原案」)、暴力団排除は制度活性化のためではないようです(民事執行部会第3回会議(平成29年1月13日開催)「部会資料3」参照)。

そんなことよりもまずは活性化策を考えるべきではないのかと思ってしまいました。

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蓮舫氏の重国籍、何が問題? [検討]

民主党の蓮舫代表の二重国籍問題は、興味深い憲法上の論点を提供してくれているのではないかと思っていますが、報道では、憲法より下位の国籍法レベルでの議論に終始しているようなので、隔靴掻痒の感があります。

 

無問題との論調であろうと予想された、先週19日の朝日新聞デジタルの「重国籍、何が問題?どう解消?蓮舫氏の戸籍開示で注目」には、キラリと光る指摘がありました。

それは、「国会議員については、公職選挙法が日本国籍であることを求めているが、外国籍を持つ人を排除する規定はない。国会議員から指名される首相についても国籍に関する規定はないが、外交官は外国籍がある人を認めていない。このため、内閣のトップとして外交交渉にあたり、自衛隊の最高指揮官でもある首相に外国籍があることは問題との意見もある。名城大の近藤敦教授(憲法)は「首相や大臣にふさわしいかどうかは、有権者が投票する時に考える問題だ」と指摘する。」という部分です。

 

「二重国籍者の公務就任が国民主権の観点から問題はないのか」

という問題の輪郭がうっすら垣間見えています。

名城大の憲法の教授は、「首相や大臣にふさわしいかどうかは、有権者が投票する時に考える問題だ」と言っているとのことですが、どのような文脈で言っているのか、また、何を言いたいのかも不明ですが、臭い消しなのでしょう。

 

「外国人の人権(参政権)」との論点とは違う、「二重国籍者の参政権」という未知の論点についてどのように考えたらよいのでしょうか。

憲法学者の知見に触れたいところですが、報道ステーションのコメンテーターの首都東京大学の木村草太教授も、早稲田の長谷部恭男教授も何も言っていないようです。

 



「 獣医 不足 朝日新聞 」でググってみると [検討]

加計学園問題のテレビ新聞報道を見ても、獣医師が不足している現状にあるのか、一番の肝となりそうなことが分かりません。

やはり、どうは言っても朝日新聞が一番掘り下げた報道をしていたであろうと推測されるので、「獣医 不足 朝日新聞」をキーワード、「2016年12月31日より前」を検索期間としてみて、グーグル検索をしてみました。

その検索結果画面は これ となります。


2010年(平成22年)6月17日の鈴木暁子記者


という署名記事が劈頭に出てきました。ニュース検索ではこの記事は出てきませんので、「GLOVE」と呼ばれている日曜版の記事ということだったため、運良く(運悪く)、網に引っ掛かってくれたようです。


記事では、

「朝日新聞の調べでは、獣医師の定員を定める20都道県のうち12の道県で定員割れとなっていた。北海道で51人不足し、岐阜県で18人、鹿児島県で10人、新潟県で7人足りない。薬剤師や臨床検査技師が獣医師の仕事の一部を肩代わりしている県も複数ある。」

と、公務員獣医の不足を指摘しています。


獣医師は 公務員に関しては不足しているようですが、記事が一本だけでは、断定できません。


検索結果を、順番に見ていくと、「唐木秀明 著-1998」

獣医学教育の現状 現在危機的な状況にある 獣医学 ... - J-STAGE Journals

というPDFファイルを見つけました。
1998年の日本獣医師会誌に、唐木英明現東大名誉教授が投稿した「獣医学教育の危機」という論説で、日本科学振興機構(JST)のジャナールとして保管されているもののようです。
論説の内容は、
獣医学科は質の高い学生を集めているが、教育環境は良くなく、教育水準は国際的なレベルに及ばなないため、獣医師は世界水準に及ばないことになっている
という辛口の指摘がされたものでした。

    

唐木英明名誉教授は、今回の加計学園の件 について何か語っているだろうかとの関心が湧き、検索してみたところ、皮肉なことに、くだんの朝日新聞の WEBRONZA に 今月5日、


と題した論説記事を発表されていることが分かりました。

 

いやらしいことに記事のリード部分で、唐木教授が「東大定年後は加計学園関連の倉敷芸術科学大学長を務めた」ということが触れられています。でも、20年前も前から獣医師会の閉鎖性を指摘していた唐木教授が、加計学園に対し忖度したことを述べられているなどという心配はなさそうで、論考は信頼できるものであろうことが予想できます。

是非、読んでみたくなり、 1ヶ月だけRONDANの講読をすることにしました。


記事では、


過去半世紀にわたって獣医学部が設置されなかったことの理由の一つが、獣医師会が獣医師の権益を守ること、とくに獣医師の過半数を占める小動物獣医師の過当競争を避けることと、既設の市立獣医科大学の権益を守るために、獣医師の数は一人たりとも増やさないという方針だったからである

との指摘し、

2010年に愛媛県と今治市が獣医学部設置の申請をした時には、日本獣医師会は過剰ともいえる反応を示し、「獣医学教育課程が、『特区』に名を借りた『地域おこし』や特定の一学校法人による『大学ビジネス拡大の手段(場)』と化すようなことがあってはならない」と批判をした

ということが触れられています。


医師の需給関係の調査は、これまで1回、唐木教授が責任者を務めて 2007年に調査が行われ、その調査結果から、小動物獣医師はほぼ需給のバランスが取れているが、家畜臨床と公衆衛生を担当する獣医師は今後も不足するとの予測された。

その原因の一つに、高収入が見込まれる大都市の職域に獣医師が流れるという医師偏在と同じ要因が指摘された。


ということです。ですが、

2007年の調査での予測では、卒業生の数が変わらないことが前提とされていたが、入学定員を厳守したところ卒業生が大幅に減少することになった。

獣医学の入学定員は930名だが、930名の入学定員を厳守すると、国家試験合格率は約8割なので、獣医師の年間供給者数は750名程度となってしまい、これまでも不足していた家畜臨床や公衆衛生分野の獣医師がさらに減少し、社会的混乱を招く恐れがあった。

その対策としては、既存の大学の入学定員を少しずつ増やして合計1200名にすることも考えられるが、その場合には教員も施設、設備も増やさなくてはならず、現実的ではない。そこで出てきたのが私立大学を設置する方向だった。教育改善の努力を続けていた関係者の間で具体的な大学名は出なかったが、賛否は別として、平成19年から15回にわたって獣医学部の新設を求めていた愛媛県今治市が、関係者の念頭にあったことは間違いない。このような背景事情があったことは、「極めて薄弱な根拠の中で規制緩和が行われた」と発言した前文科事務次官も当然知っていたはずである。

ということが述べられています。

  

定員の事実上の水増しで凌いでいるということなど、誰も何も触れないのはどういうことなのでしょう。

     

論説の読む限りでは、加計学園が獣医学部を新設することとなったのは順当な話しであったとしか思えないという感想を持った。



東京地裁の勾留却下率は いつの間にか 8 % 超 [検討]

平成26年6月15日のブログで、

さいたま地裁の勾留却下率が急上昇していて、却下率が10%超 になっている

と報じた朝日新聞デジタルの記事を取り上げました。 

続報もなく 記事も1年半ほどで 跡形もなく消えてしまったので、椿事が突発的に起きたのだろうと思っていたところ、昨年(2016年)10月31日の産経WESTの記事「勾留請求却下率低い大阪  弁護士『いまだに人質司法』、検察『請求厳選した結果』」を見つけ、読んでみて 驚きました。

記事は、大阪地裁の勾留却下率が全国平均以下だという どうというものでも内容のものでしたが、記事に添えられた グラフの内容がすごい。

下のグラフがそれで、平成17年(2005年)から平成27年(2015年)までの11年間における、 東京、大阪、名古屋、福岡、仙台 の地裁(簡裁?)での勾留却下率をグラフ化したものです。

 

グラフは、   

東京での勾留請求の却下率は 平成17年(2005年)以降、全国平均の ほぼ倍 を常に保っている。

平成17年の1.5% が 平成22年には 4%に達し、平成24年には6%、それが 平成27年には 約 8.5% になっていること 

を示してます。 

 「勾留請求却下率低い大阪」 産経WEST20161031.jpeg

 

東京では そんなことになっていることを全く知りませんでした。 

司法統計年報では  全地裁、全簡裁の 勾留の発付数、却下数の統計しか掲載されていないため、各地の状況は分かりません(司法統計年報刑事編 平成27年「第15表 令状事件の結果区分及び令状の種類別既済人数-全裁判所及び全口頭・地方・簡易裁判所」参照)。

記事のグラフには「※ 最高裁の資料を基に作成」と書かれていますが、資料とは内部資料なのでしょうか。

グラフには「勾留請求の却下率(地裁・簡裁)」との標題が付けられていますが、勾留却下率について (地裁・簡裁)っていうのは どういうことを表しているのでしょう。

勾留却下率については、前掲の平成27年の司法統計年報を使って、全地裁での勾留却下率と、全簡裁での勾留却下率を計算が可能です。

勾留却下率は、 勾留状の却下の件数 ÷ (勾留状の発付(請求によるもの)の件数+却下の件数)×100 と計算できるので、地裁と簡裁 の勾留却下率を算出して見ると、

全地裁   6.27 % (≒2,838件÷(42,441件+2,838件))

全簡裁   1.49 % (≒1,051件÷(69,547件+1,051件))

全地裁・全簡裁合計

          3.36 % (≒(2,838件+1,051件)÷((42,441件+2,838件)+(69,547件+1,051件)) 

ということになります。簡裁の勾留却下率を勘案すると、勾留却下率は下がってしまうことが分かります。

なので、簡裁での勾留却下率を勘案していることを示す、「勾留請求の却下率(地裁・簡裁)」の標記をグラフにしている産経WEST の記事が信用できるものであるかについて疑問が生じてしまいました。 

 

関連したデータがないかグーグル検察したところ、少し古いですが、毎日新聞の2015年12月14日の 「東京地裁 : 痴漢で勾留、原則認めず 『解雇のおそれ』考慮」という記事を見つけました。 

記事では、次の具体的なデータが掲載されていました。 

2005年の東京地裁の勾留請求の却下は 389 件 (却下率1・5%)で、全国の却下件数の 5 割強を占めていた。14年には 約 3倍の 1171件 (7・8%)に増加したが、全国に占める割合は 4 割弱に低下しており、却下の動きが地方にも広がっているとみられる。

 

記事は、東京地裁における勾留却下率が 2005年(平成17年)は 1.5 %、2014年(平成26年)は 7.8 % ということなので、 産経WESTのグラフの「東京」の折れ線に、それらの数値をプロットしてみまと、矛盾はありません。 

産経WESTが 東京地裁の勾留却下率を示しているのだと善解してあげれば、記事が間違いとまでは言えません。

グラフの標題を (地裁) とすべきところ、(地裁・簡裁) と間違えちゃったということなのでしょう。 

 

話は変わりますが、東京地裁では痴漢は勾留しない 運用にした なんてのもすごいですね。

こんなことになっているなんて 皆さんご存じでしたか。


保釈率は やっとこさ 半分戻し [検討]

地裁における 勾留された被告人員 と 保釈率の1949年(昭和24年)から2015年(平成27年)までのデータを簡単に見つけることができたので、それを使い作表してみました。 
 
前回のブログ(2016年9月8日「保釈率10年で倍増」)の記事やグラフでは、簡裁を第一審とする刑事通常第一審事件における、簡裁での勾留状発布者人員と保釈許可人員を含んでいますが、今回のグラフやデータは簡裁分のそれを含んでいません。
 
そのため、例えば、平成17年の勾留中であった被告人の人員は、地裁分に簡裁分を含めると 8万2798人なのですが、簡裁分を含めないと 7万1552人 と開きが生じています。
   
とは言っても、大掴みの傾向として違いはないはずです。 
 
 
 勾留被告人員と保釈率年次推移(1949-2015).jpg
  
      
前回の記事は 表右側の 破線部分の期間を 記事の題材としていたと言えますが、
   
 
昭和24年(1949年)からの全期間の傾向からすれば、「保釈率は半分戻しとなった」というところでしょうか。 
 
 

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